論語 「君子は和して同ぜず小人は同じて和せず」

君子は和而不同、小人同而不和と、是則ち表裏なり。故に學は善惡ともに知らされは其用なりかたし。其等を知り而して行ふ、之を術と云ふ。

 

「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」というが、これはつまり表裏のことだ。こういうわけで、学では、善も悪もどちらも知らなければ、うまく役立たないのだ。そのことを知り、そして行うこと。これを「術」と言うのである。

 

これは『論語』の「子路第十三」からの引用です。「君子」と「小人」が対比されていますね。徳の高い人は、和して同ぜず。つまり、他の人たちと協調(協力)はするけれど、だからといってむやみと同調(雷同)するわけではない。それに対して、徳の低い人は、同じて和せず。つまり、他の人たちに同調はするけれど、協調はしないというわけです。

 

学びの高い言葉です。