ムーヴ思考 ~無力感からの脱出~

セルフ・セオリーは、難しい物事に取り組んだ後に自分の能力を嘆く行動(無力感)と取り組んだ内容を見直す行動(熟達志向性)に分類したものです。

無力感の傾向がある人は自分の能力を疑ってしまい、その結果難しいことへのチャレンジを避けたり未来に対しても不安を抱く傾向があります。

一方で、熟達志向性を持つ人は難しい物事に挑んで失敗した後に、取り組み方に注意を向ける傾向があります。この結果、上手くいかなかった事や失敗した事に対してもあまり悲観的にならず、新しいことを身につける事を目標に行動します。

そして、これらの行動の違いは普段立てる目標の中身が大きく影響しています。

具体的には、目標達成の評価が自分の能力でしているパフォーマンス目標を頻繁に使っていると、無力感につながる可能性が高いとされています。一方で、取り組んだ内容の改善や工夫に注目した目標はラーニング目標と呼ばれ、ラーニング目標を多く使うことで熟達志向性が育まれやすくなります。

もし、自分で目標設定する場合はラーニング目標を意識して設定する事で、無力感を感じやすい捉え方から、熟達志向性へと変化させていくことは可能です。

また、保護者であれば子どもの目標を尋ねてみて、新しく身につけたい事や達成したい目標のためにどんな取り組みをすればいいかを一緒に考えてみる事で、子どもがラーニング目標を立てる習慣を持てる支援が可能となります。

物事の考え方や捉え方は、必要な取り組みを繰り返し続けていくことで変えていくことは可能です。今回のブログの内容が、未来に対して少しでも前向きに考えられるようなヒントとなれば嬉しい限りです。