名著 ~覚悟の磨き方 超訳 吉田松陰 「知2」

本文より

 

思い込みを疑え

人の解釈を聞いて、自分も分かったような気になってはいないでしょうか。

たとえ信頼に足る人物の解釈だとしても、

それも思い込みのひとつです。

思い込みは無数にあります。

どれを選択するかは、あなたの自由です。

 

 

調べるよりも聞こう

なんでもかんでも知識ばかり集めるのは

役立たずのインテリだけでいいです。

活きた知識を身につけたかったら、

直接その場に行って話しを聞き、その目で見て、

その手で触れるのが一番早いでしょう。

 

 

学ぶならとことんまで

一度学ぶと決めたら、もしも途中で

「やっぱり無駄かもしれない」と感じたとしても

最後まで学び切る覚悟でいきましょう。

いろんなものに手をつけて、

やったり、やめたりを繰り返していたら、時間を喰うばかりで、何も生まれませんから。

 

 

体験するまでは虚像

世間で言う批判とか賞賛とか、

どれもこれも、あてになったためしはありません。真実は、むしろ逆であることの方が多いのです。そんなことは着も承知のはずなのに、ありもしない幻想を、あると決めつけ、追いかけることに骨を折る気でしょうか。

 

 

自分を磨くため

出世するための勉強というのは、

私はおすすめしません。

そこで得た知識や能力を、誰かに使ってもらうことを、受動的に待つしかありませんから。

 

勉強は「自分を磨くため」という考え方が、シンプルで好きです。

自分の為に、自分を磨く続けている人は、

偉くなるなんて考えもしないのに、

自然と、周囲から尊敬されるような人物になっていきます。

評価ばかり気にしていたら、そうはいきませんよね。

 

 

二種類の生き方

人の性格を大きく分けると二種類あって、

「自分がやりたくないことはしない」

という保守的な性格か、

「自分がやりたいことだけをやっていればいい」

という自由な性格か、大抵どちらかに偏ります。

 

両者は本来、別のタイプの人間なんですが、

中には、のんびりと心静かに、思うままに過ごし、あらゆる損得に眉一つ動かさない。

頑固者でありながら、いざというとき、思い切って冒険出来る人がいます。

どうすればそんな人になれるでしょうか。

学問です。それが、私が学問を究めたいと思う

唯一にして最大の理由です。

 

この最後の「いざという時に冒険が出来る」

これがすべてだと思う。

頭でっかちな学問では、いざという時には二の足を踏む。必要な時に動けない。私が痛感していることです。知っていることは出来るが、知らないことに積極的にチャレンジする能力をつけるのもある意味では学問なのかもしれない。

私も「みんなの店」を通じて様々なことを勉強するきっかけになった。すべては「学問」なんだとすれば納得いく。